平成29年10月の制度改正を受けて、保育園に入園できないなどの事情がある場合には、育児休業を最長2年まで延長することが可能になりました。
ということは、育児休業給付金も2年受給できるようになったの!?!?
会社の制度を使って、当初から2年で申請する場合はどうなるんだっけ!?!?
などと混乱してきたので、調べてみました。
以下、整理です。
【制度改正】育休が2年まで延長可能に。
平成29年10月に、育児・介護休業法の制度改正がありました。
改正ポイントはいくつかあるようですが、子育て中の人に最も深く関わってくる部分は、育児休業を最長2年まで延長できるようになった、と部分だと思います。
★具体的には…
これまでの制度では、子どもが1歳に達するまでに保育所に入所できない場合でも、育児休業期間を1年半までしか延長することができませんでした。
今回の制度改正により、子どもが1歳半になった時点でさらに必要が認められる場合は、再度申請をすることで、最長2年まで休業期間を延長することが可能になりました。
なお、延長する際の要件は、下記のとおりです。
(1)子どもが1歳6ヶ月の誕生日を迎える前日までに、労働者本人または配偶者が育児休業を取得していること
(2)保育所に入所できない場合や、子の養育を行なっている配偶者が死亡・負傷・疾病等やむを得ない事情で養育が困難になった場合等、1歳6ヶ月を超えて休業が必要と認められること
なお、ここでいう「保育所」には、無認可保育園は含まれません。
1歳の時点で保育所に入所できず、1歳6ヶ月まで育休を延長したのもの、1歳6ヶ月時点でもまだ入所できないことが条件になります。
(1歳時点と1歳6ヶ月時点、2回の延長申請が必要)
育児休業給付金はどうなるの?
では、育児休業を2年まで延長した場合、育児休業給付金はどうなるのでしょうか。
これについては、所定の手続きをすれば、給付金も2年間受給することが可能になったということです。
2年間に延長するためには、育児休業の延長と同様、2度の延長申請が必要になります。
保育所に入所できないことを理由に給付金の延長申請をするためには、
「育児休業給付金支給申請書」の17欄「支給対象となる期間の延長事由ー期間」に必要な記載を行い、「市町村が発行した保育所等の入所保留通知書など当面保育所等において保育が行われない事実を証明する書類」
を添えて提出する必要があります。
参考URL:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク資料
当初から育休2年申請した場合は?
一方、会社の制度を使って、当初から育児休業を2年(1年以上)申請した場合には、
「申し込みをしているけれど、保育所に入所できない」
という事情を抱えているわけではないので、育児休業給付金の延長をすることはできません。
しかし、知恵袋等などで調べてみると、
「自分は受給できた」
という回答が2、3件見受けられました。
どういう裏技を使ったのかは分かりません…会社か自治体が融通を利かせてくれる場合もあるということでしょうか?
(そもそも知恵袋等の回答なので、真偽は不明です、すみませんm(._.)m)
会社の制度を使って当初から育児休業を1年以上取得している場合に、育児休業給付金を延長できるか追求したい場合は、会社の担当者や役場の方に問い合わせてみるしかないと思います。
私の自治体の場合は、保育園への入所申し込みをする際に、復職見込証明書の提出が必要です。
会社が虚偽の証明書を出すはずはないので、そもそも1歳前に保育園の入園申し込みができない
→入所保留通知/不承認通知がもらえない
→育児休業給付金の延長もできない
だろう、と思っていますけれど…。
まとめ&考えたこと
調べた結果、育児休業を1年以上取得する場合、下記の3パターンがあることが分かりました。
(1)育児休業を1年(年度途中復職予定)で申請。保育所への入所申し込みをし、保育園入所不承認通知等をもらい、育児休業の延長および育児休業給付金の受給延長手続きをする。
(この場合、途中で保育所に入所できたら、即職場復帰となる。)
(2)会社の制度を使って、当初から2年の育児休業を申請する。
(2年目は給付金なし)
(3)当初は年度末まで(1年未満)の育児休業を申請。その後、会社の制度を使って育児休業を1年延長する。
(2年目は給付金なし)
経済的なことを考えると、(1)が最善であることが分かりました。
やり方によっては給付金を延長できるなんて、今まで考えたことがありませんでした!
ただ、私の会社では(1)のケースはあまり聞きません。
人員配置の関係もありますし、性格的にも何だかためらってしまいます。
(4月から1年丸々休む場合に限って、人員の調整をしてもらえるので・・・)
というわけで、私の場合、(2)か(3)、もしくは1年未満で復職、のいずれかを選択することになりそうです。
でも、(1)のケースと比べると収入の差がありすぎて、さすがにモヤモヤします(>_<)
育児休業給付金、奥が深いですね。
手続き関係は、見落とし・間違いがないようにしっかり調べておかなければ!と思います。
長くなりましたが、お読みいただきありがとうございました・・・。